はじめに

今回は、地域包括医療病棟入院料の届出施設数について、私が個人的に調査した結果を共有させていただきます。厚生局等の届出状況に関する資料をもとに集計を行いましたので、皆様の参考になれば幸いです。

動画も配信しておりますので、よろしければご覧ください。

【出典】 「保険医療機関・保険薬局の施設基準の届出受理状況」より作成

都道府県別の届出施設数

都道府県別に見ると、届出施設数のトップ5は以下の通りです。

  1. 東京都:21施設
  2. 大阪府:21施設
  3. 神奈川県:17施設
  4. 兵庫県:15施設
  5. 愛知県:10施設

大都市圏での届出が多い状況です。なお、今回の集計で名前が載っていない都道府県は、私が調査した限りでは届出が0件ということになります。

病院規模別の分析

届出を行っている病院の平均病床数は193床です。規模別の内訳は以下の通りです。

・400床以上:7施設

・300床以上400床未満:23施設

・200床以上300床未満:42施設

・100床以上200床未満:101施設

・100床未満:34施設

 

合計207施設のうち、100床以上200床未満の病院が約半数を占めています。このデータから、地域包括医療病棟入院料は中小規模の病院、特に100床から200床規模の病院にとって重要な選択肢となっていることがわかります。

複数の入院料を運用する病院の実態

地域包括医療病棟入院料以外に、同一の医療機関で4つ以上の入院料を算定している病院がいくつかありました。施設基準の難しさをクリアしていらっしゃることに、非常に感銘を受けました。

具体的には、以下のような組み合わせです。

回復期リハビリテーション病棟と地域包括医療病棟の組み合わせが多く見られます。

それぞれの入院料には厳格な施設基準が定められています。それら全てを遵守し、維持管理していくのは大変な努力が必要です。患者様をどこの入院料に入れるかという判断も含め、運用している看護部門の方々の労力は計り知れません。

そして、一部の施設では5種類以上の入院料を同時に届け出ている病院様もあり、個人的に非常に感銘を受けました。ぜひ一度見学に伺って、その運用体制を学ばせていただきたいと思うほどです。本当に素晴らしい経営努力、現場努力をされているのだと推察します。

調査を通じて感じたこと

届出数としてはまだ少ないというのが率直な印象です。ただし、以前は150施設ぐらいだった記憶があるので、そこから50施設ぐらい増えており、確実に増加傾向にあることが分かりました。

やはり施設基準の厳しさが、届出のハードルになっていると思います。在宅復帰率や緊急患者の受け入れ、リハビリテーションの実施など、様々な要件をクリアする必要があり、これらの基準を満たしながら、さらに他の入院料の基準も同時に満たすことは、相当な管理能力と医療提供体制が必要です。

まとめ

本日の調査結果をまとめます。

  1. 地域包括医療病棟入院料の届出施設数は全国で207施設
  2. 届出の多い都道府県は東京・大阪が同数で、次いで神奈川、兵庫、愛知
  3. 平均病床数は193床、100床以上200床未満の病院が最多
  4. 同一医療機関で他に届け出ている入院料は平均2種類(地域包括ケア病棟入院料を含めると平均3種類)
  5. 一部の施設では5種類以上の入院料を届け出ており、多様な入院機能を運用している

今回の調査を通じて、地域包括医療病棟入院料の全国的な広がりと、それを運用している医療機関の努力を改めて知ることができました。

特に、複数の入院料を組み合わせて運用している病院様の存在は、日本の医療提供体制の多様性を示すものだと感じました。

これから地域包括医療病棟入院料の届出を検討されている医療機関の方々、すでに運用されている方々にとって、少しでも参考になる情報があれば幸いです。

※本記事は2025年10月22日時点の個人的な調査に基づくものであり、データに誤りが含まれている可能性があることをご了承ください。