はじめに:看護管理者の一言が経営を左右する

病院の経営に最も大きな影響を与えるのは、実は現場に最も近い各部署の看護師長や副師長、主任といった直属の看護管理者です。
各部署の看護管理者は、経営方針を現場に落とし込み、シフト作成や人員配置、業務の優先順位付け、さらには部下への声かけや指導を通じて、看護職員の働きやすさやモチベーションに直接影響を与えます。その一言や判断が、ケアの質や効率、ひいては病院経営そのものを大きく左右するといっても過言ではありません。

一方で、看護管理は「素質」だけで担えるものではなく、学びによって身につけていくものです。多くの看護師長は「組織を良くしたい」という強い思いを持ちながらも、「どうすればよいか分からない」という課題に直面しています。看護協会の研修を受講する機会がある病院もあれば、体系的に学ぶ環境がまだ整っていない病院も少なくありません。

だからこそ、いま看護師長には「経営を理解し、現場を動かす力」を身につけることが求められています。

本セミナーは、そのための第一歩となる学びと気づきと交流の場です。

セミナー開催の背景

今回のセミナーは、全国自治体病院学会の前日(10月30日) に日程を合わせて企画しました。
学会参加にあわせてご都合をつけていただけるようにし、より多くの看護管理職の皆さまにご参加いただける場を目指しています。

テーマは「病院経営を支える看護師長のチカラ~キーパーソンとしての自覚と役割~」
現場のリーダーである看護師長が経営を理解し、行動に結びつけることが経営の土台を支える大きなカギになります。

プログラムのご紹介

今回のセミナーは、講演(第1部) と グループディスカッション(第2部) の2部構成で行います

第1部:実践者が語る講演

現場で成果をあげてきた看護部長や経営企画責任者が登壇し、看護部と病院経営の関わりについて具体的に語ります。

「成果で語る、これからの看護マネジメント~経営の中枢に立つ覚悟を、今~」
リージョンマネジメント株式会社 代表 勝又美雪

「看護師長の輝きは病院経営を左右する~外から見た看護部は眩しかった~」
鹿児島県 出水総合医療センター 看護部長 妙圓園和代 氏

「看護部長が経営企画本部長になって感じる看護師長への期待」
千葉県 公立長生病院 経営企画本部長 谷口弘 氏

「師長が動けば、病院経営が変わる!~病院再生にかけた挑戦~」
北海道 公立芽室病院 副院長兼総看護師長 岡山有美子 氏

いずれも「現場の課題と経営のリアル」を知り尽くした実践者です。

第2部:グループディスカッション

講演で得た学びをもとに、参加者同士で現場の課題や疑問を共有し、経営を意識した行動のヒントを探ります。
「同じ立場の看護師長は何に悩んでいるのか?」を知ることは、自部署の改善に大きな刺激となります。

開催概要

  • 日時:2025年10月29日(水)13:30~16:30
  • 会場:全国都市会館(東京都千代田区平河町2-4-2)
  • 対象:400床未満の病院に勤務される看護師長・副師長・看護管理職
  • 定員:先着50名(参加費無料)
  • 申込方法:詳細は案内PDFをご覧ください

おわりに

看護師長の皆さまが「経営の視点」を持つことは、これからの病院運営に欠かせない要素です。
今回のセミナーは、その第一歩を踏み出す絶好の機会になると確信しております。

ぜひ、同僚やご関心のある方々とお誘いあわせのうえご参加ください。